Monthly Archives: 7月 2019

子守りはママとタブレット

近所に住んでいる幼稚園児が、ママのタブレットを使って、電子書籍で絵本を読んでいました。そんな時代になったのかと感心していたら、幼児はしっかり操作して、朗読機能を使い始めたのですよ。なるほど、最初は読んでいたわけではなく、画面をじいっと見つめていたのですね。まったく感心してしまいます。
その子のママは、となりで息子を観察しつつ、これまた電子書籍で読書をしていました。ちなみにこれは、病院の待合室のことです。まったく、便利な世の中になりました。ただ母親に絵本を朗読してもらって育った年代としては、ちょっと寂しい気もします。でもみんながこの状況に満足しているのならば、問題はありませんよね。家や幼稚園では、大人が読み聞かせをしているのかもしれませんし、もしかしたら兄弟と一緒にページをめくっているのかも。想像するとあまりに愛らしく、思わず笑みがこぼれました。
そんな私の前で、たぶん友達でもない小さな子が、その子のタブレットを覗きこみました。考えていたのとまったく同じことが起こり、どうするのかと見ていたら、大人しく並んで画面を見入っています。その上からママさんも見つめていて、傍から見ていてとても愛しく感じました。

芸術の域に到達した絵本

先日出掛けた帰り、ふらりと訪れた古書店で、飛び出す絵本を見かけました。小さな子供が遊ぶようなタイプではなく、もはやそれ自体が芸術と言っても過言ではない、非常に緻密な造りのものです。部品がとても細かいので、たぶんちょっと変な方向から力を込めたら、くしゃりと潰れてしまうでしょう。
ぜひ我が家に飾りたいと思ったのですが、これはガラスケースに入れないといけないタイプだとすぐわかりました。だってページを開いたままにして、綺麗な絵の上に埃が溜まってしまったら、もったいないでしょう。そんなケースは我が家になく、設置する場所もないので、今回は泣く泣く諦めました。お財布の中身がちょっと心もとなかった、というのも理由のひとつなのですけれどね。
しかしあのような精緻な品が、まさか機械で作られているとは思えません。ページの印刷まではそうしたとしても、組み立ては全部手作業でしょうか。そうだとしたら、あの価格も納得できます。いえ、これでも安いくらいかもしれません。……そう考えると、やっぱりあの絵本が欲しくなってきました。なにせ古書なので、現物限り。まだお店に残っているでしょうか。ちょっと時間を見つけて、早々に行ってみようと思います。