Monthly Archives: 3月 2017

古書から発見の定番品

久しぶりに古書店に行ったら、カウンターの横にしおりが置いてありました。いわゆる「ご自由にお取りください」というものです。おそらく、買い取りの本の中に挟まっていたものなのでしょう。出版社も新旧も様々で、ちらっと見えたものはだいぶ古そうでした。
これは確かにお店のお客さんにとっては便利だと思うのですが、私としてはちょっと残念なのですよね。古本を購入した時に「こんな懐かしいしおりが挟まっていた」「この宣伝、ずいぶん昔のものだなあ」と驚くのが楽しみでもあるからです。時には購入時のチェック漏れなのか、メモ用紙が挟まっていることもあります。一度などは、割りばしの袋が入っていましたよ。思わず笑ってしまいました。
これは自室の本棚で長く保管しているものにも、同じことが言えます。なくしたと思っていたしおりや、だいぶ昔のレシートなど。付箋が貼りっぱなしの時は、ページにすっかりくっついてしまっていて、とるのが大変でした。定番……と言えるかはわかりませんが、あってもおかしくない、へそくりの発見は、過去に一度だけありましたよ。祖父の書棚を片付けた時のことです。本当にこんなところにお金を隠すのか、とこれも笑ってしまったことを覚えています。

一番怖いホラー体験

先日、友人に勧められたホラー小説を読みました。文字だからこそ耐えられる恐ろしい描写は、私を震え上がらせるには十分で、最後はなるべく文面の内容を想像しないように、なんて考えてしまったほどですよ。これではただの、文字を追う作業ですね。後に気付いて、自分でも苦笑しました。
その点漫画は、イラストで描かれているので、否が応でも怖い場面が目に飛び込んできますよね。それはおどろおどろしい、子供が見たら泣いてしまいそうなものもあったりして、描いている方は怖くないのかなと気になることもしばしばです。ドラマなどではよく、恐怖ものを撮る時は、事前にお祓いに行くなんて話も聞きますが、書籍の場合も、そんなことがあるのかしら。
ただ私が一番怖いと思うのは、小説でも漫画でも、もちろん映像でもなく、聞き語りです。一度、ヘッドフォンをつけて怪談を聞くというのを、体験したことがあるのですよ。低い声で淡々と語られる内容は、自然と耳に入ってきますし、文字のように意識しないようにしても、効果音などの影響で、想像は勝手に膨らんでしまいます。それがとても、恐ろしく、私は結局最後まで、その話を聞くことができませんでした。ホラーなんて慣れっこだという人には、ぜひチャレンジしてほしいと思います。