漫画と引き換えに得た喜び

友人が、お母さんの誕生日に高価な座椅子をプレゼントしたそうです。年をとって膝が悪くなって、立ち上がるのが大変そうだから、と言っていました。なんて素敵な親孝行でしょう。そんな話を聞いて、そういえば私も子供時代、母にエプロンを贈ったなあと思いだしました。お小遣いは限られているけれど、誕生日にどうしても喜んでほしかったので、毎月買っていた雑誌を我慢してお金をためたのです。
当時の私にとっては、その雑誌は本当に宝物のようなものでした。部屋にどんどんたまっていっても、廃品回収には出さず、何年分も保存して読み返していたのです。そのひとつには、コミックスを買えなかったというのもあります。だって毎月たくさんの作品が読める雑誌と、そうではない漫画だったら、前者を選びたいじゃないですか。でもそれを我慢したのだから、昔の私は頑張ったなあ、と思いますね。もしかしたら、今よりずっと孝行娘だったかもしれません。
母はそのエプロンを修理しながら、何年も使っていました。ついにボロボロになってしまった時には、わざわざ「もうこんな風になっちゃったから捨てるけどごめんね」なんて言いに来てくれたのですよ。あの時は、数か月の間、漫画を我慢してプレゼントして良かったと思いました。

友情こもったレシピ集

最近夕食のメニューに新鮮味がない気がしたので、友人にレシピの本を借りました。自分だとつい、似通ったタイプのものを選んでしまいますからね。あえて友達の目線を借りたのです。ただ「なるべく簡単なものがのっている本がいい」というお願いはしました。なにせ彼女は料理上手として、私たちの間で有名な子なんですもの。
あまり難しくなくて、でもちょっと変わっているものがいい。そんな贅沢な願いを、彼女は見事に叶えてくれました。そのおかげでぺらぺらとページをめくりながら、「今晩の食事は何にしよう」と考える時間が、とても楽しみになっています。レシピ集に掲載されている写真が、それはもう美味しそうなんですよ。自分がそこまで綺麗に作れるかといえば、なかなか難しいところではあるのですが……でも「よし、この完成形を目指してがんばろう」という前向きな気持ちにはなれます。
あと、友人のコメントがついているのもありがたいです。私がそれほど器用ではないということを知っているので、ちょっとしたコツや、家庭にあまりない食材については代用品なんかを書いてくれたのですよ。一品のために新しく何かを買うのは、不経済ですからね。自分ではわからないことなので、本当に助かっています。

ブックカバーの模様を熟考中

先日購入した本の装丁が、白色メインだったので、カバーを付けた方がいいかしらと考えています。うっかり何かをこぼしたりして、汚してしまったらショックですものね。でもカバーを付けるとしたら、どんな模様がいいでしょう。今我が家にあるのは、花柄模様と、ストライプ、あとはモスグリーン一色の三枚です。これは全部、いただき物の包装紙でした。
わたしは貧乏性なのか、ついこうして、綺麗な物を集めてしまう習性があります。この間は貰ったお菓子に入っていたお店のカードが可愛かったので、パンチで穴を開けて紐を通して、しおりを作りました。これだと、思い出も一緒にとっていける気がして、後から見た時にとても楽しい気持ちになることができるのですよ。
ほかに最近作ったものは付箋や消しゴム、シャープペンの替え芯など、小さくて雑多なアイテムを入れる箱です。これは折り紙を折る要領で、やっぱり綺麗な紙で作りました。ただ薄い用紙だったので、いつまでその形を保っていてくれるか……今度はもう少し厚い用紙で作りたいところですね。それか補強を兼ねて、折ったところに糊付けをしてもいいかもしれません。ちょっとした手作りは、気分転換にもなって面白いですよ。お勧めです。

読書家あるあるの病

パソコンの使いすぎがいけないのか、それともスマホをずっと持っているのが負担なのか、左手が痛くて困っています。仕事上どうしても避けられない状況で……というなら「大丈夫?頑張りすぎないでね」と同情してもらえもするでしょうが、私の場合は、電子書籍の読みすぎなのですよね。一度夢中になると、ついつい何時間も読み続けてしまうので、それがいけないとはわかっています。
ただそれでもやめられないのが、好きなことなのです。とりあえず、腱鞘炎のツボを調べて、マッサージしています。これで良くなってくれればいいのですが……駄目なら湿布でもはってみましょうか。それともお灸やハリがいいかしら。今電子書籍にはまっている人には、手の痛みには注意してくださいねと、声を大にして言いたいです。
しかし逆に考えれば、そんなに読み進めてしまうほど素敵な作品に出会えたことは、とても素晴らしいことでもあるでしょう。大事なのは、自分の節制と体を気遣う心遣い。読書なんて絶対に負担が少なそうな趣味でも、こんなことが起こるとわかった今、本当に気を付けなくてはいけません。適当に腕と目を休めつつ、筋肉が固まらないようにストレッチも挟んだりして、楽しい時間を味わって行きたいと思います。

友人を変えたひとつの言葉

毎朝「なにかいいことないかなあ」と言うのが習慣になっている友達がいました。しかしその「なにか」がなんなのかはわからないのです。心がうきうきすること、一日が明るくなるような楽しみ……そんな曖昧な状態では、たとえそれが目の前を通りすぎても、わかるはずはありませんよね。
しかし彼女がそのことに気付いたのは、私が何度となくしてきた助言ではなく、偶然手にとった本でした。要約すると「人は自分の言葉を一番たくさん聞いているのだから、プラスの言葉を使うようにしよう」というようなことが書かれていたそうです。たしかにそうですよね。あえて口に出さない独り言だって、自分はちゃんと聞いていますもの。彼女はそれを「知識を吸収するぞ」と意気込んで選んだ自己啓発本の中で読んだので、よけい心に響いたのでしょう。
結果、一言の習慣はなくなくなり、友人は「楽しいなにか」を求めて、いろいろなことに興味を持つようになりました。あれもこれもと視野を広げれば、どこかに必ず喜びは見つかります。一か所だけを見ているだけではいけないのです。たった一冊の本が彼女をここまで買えるなんて。助言をしてきた友としてはちょっと悲しく感じますが、明るい姿が見られるのは、とても嬉しいです。

観察必須のあるある漫画

以前から作品を読んでいた作家さんが、いつのまにかママになっていて驚きました。書かれる話から「だいぶ若い方なのかしら」と想像していたのだけれど、デビュー当時から追っているのだから、年月もたっているのですよね。好きなことを仕事にし、素敵な家族まで作るなんて、本当にすごいことだと思います。この方だけではなく、頑張っている女性のすべてを応援したい気持ちになりました。
こういう気分の時は、子育てエッセイや育児あるある漫画を読みたくなりますね。笑い事ではないけれど「そうだよね」と笑ってしまう面白い話の数々……。以前はエッセイ漫画は「どうせ他人事だし」などと思っていた時もありましたが、今はすっかりはまっています。ペットあるあるネタも大好きです。飼い主さんに怒られた猫が、拗ねたり怒ったりして、飼い主さんの靴をぼろぼろにするとか、困ったちゃんなのは確実なのに、とてもかわいいと感じてしまいます。
そういえば以前は、料理が苦手な人にありがちなことという話を読んで、大笑いしましたよ。アレンジしたのにレシピ通りにやったと言う、なんて、本当にその通りだと思いました。こういうのは、日頃周囲をよく観察しているから描けることなのでしょうね。その観察眼、尊敬します。

孫娘への手製の愛

ついこの間、友達宅に突然、段ボールに入った荷物が届いたそうです。差し出し人は実家に住むお父さんで、なにかと開けてみれば、中には手縫いと思われるエプロンと、木製の包丁と野菜のおもちゃ、そして手書きの絵本が入っていたのだとか。おじいちゃんとおばあちゃんから、四歳の孫娘への誕生日プレゼントとのことでした。「作るのが間に合わなくて、遅くなってごめんね」という手紙も一緒に入っていたけれど、娘さんはそんなこと気にせずに、とても喜んでいたそうです。
なんでも手軽に買える時代になったし、実際買ったものの方が精巧な作りをしているものも多々ありますが、これはとてもいい思い出になるでしょう。もともと絵手紙とパッチワークが好きだったおばあさんが「絵本を作ろう」と思い立ち、日曜大工が趣味の夫に「おもちゃを作ってくれない?」と持ちかけて、このプレゼントは完成したとのことのでした。
なんて、いかにも知っているように言っても、全部友達からのまた聞きなのですけれどね。絵本は娘さんと同じ名前の女の子が、ママと一緒お料理を作るお話なのですって。「ちょうどお手伝いしたい年頃だからちょうどいいわ」と友達は笑っていました。それも祖父母の狙いなのでしょう。

読んでみたい!文豪ヒット作品集

時々、音楽をテーマで集めてCDにしているものがありますよね。たとえば「いつの年代のヒット曲」とか「懐かしのフォークソング集」などです。こういったパターンで、昔の作品を集めた短編集なども出版されたりしないのでしょうか。一番読んでみたいのは、文豪セットです。著名な方の話を一作ずつ集めて一冊の文庫本にしたら、お得感も満載だし、なんとなく勉強になるような気もします。
ただこれは画期的な発想ではないので、もしかしたら既にこのような本はあるかもしれませんね。それに最近は、著作権の切れた話は無料で、インターネットで読むこともできますから、あえてこのようなものを作る必要はないのだという可能性もあります。ただ私は、わざわざネットで検索するのではなく、ちょっと気が向いた時に手を伸ばして文庫を持って、ぱらりとめくる……そのくらい、気安いものが良いのです。
それも児童書ではなくあえて大人向けで、装丁が美しいとなおいいですね。ここまで言うとちょっと欲張り過ぎかしら。でも言うだけならタダ、ということで、思い切り夢を語ってしまいます。だってそんな本が読んでみたいし、書棚に並べて、ちょっと賢い女性を演出してみたいのですもの。

映像と本で完全理解

懐かしい本を読みながら、ふと思いだしたことがあります。この作品が映画になった時に、それを見た友達が帰りに我が家に寄って、ひたすら感想を喋っていった時のことです。私はもう既に見ていたのでネタバレも気にせずに、それこそ立て板に水のごとくでした。彼女もやっぱりそんなに感銘を受けたのかと、ずいぶん嬉しい気持ちになったのを覚えています。
ひとしきり話した後でジャスミンティーを飲み、ほっと一息ついてから、彼女がお土産に持ってきてくれたクッキーとカツサンドでランチタイムにしました。一緒に映画に行く時はカフェでランチが定番ですが、周囲の目も気にせずにくつろぐのもいいものでしたね。
その後は、冒頭に書いた今回の映画の原作本を彼女に貸して、お別れです。映像化をすると登場人物の姿が見えて声も聞こえますから、二次元の世界でしかなかった本を読んでいる時よりも、イメージがクリアになります。それはとても喜ばしいのですが、反面では、短い時間できゅっとまとめるために、心情やエピソードがわかりづらくなったりするのですよね。だからそれを補うためにも、彼女にはぜひ原作を読んでほしいと思いました。案の定、気に入ってくれたので良かったです。

生原稿の市場価値

記念館に、有名人の日常品や手紙などが飾られていることがありますよね。私は今までそれをただ「すごいなあ、これが誰々が使っていたものか」などと見ていたのですが、ふと「もしこれを買うのなら、いくらくらいだろう」と思いました。著名なあの人が使っていたとわかると、付加価値がつくこともあるのだと聞いたことがあります。たとえば文豪の生原稿とか、何十万のレベルではないですよね?
そもそも記念館というくらいですから、おそらくは寄付で成り立っている気はするのですが、それにしても、市場価値を考えると恐ろしいです。ただそういう目で見てしまうと、最初の「誰々のものだからすごい」という感動が、金額面での驚きにすり替わってしまう気がします。それはそれで、わかりやすいびっくりではありますけれどね。
そういえば以前芸能人の方も「将来僕が有名になれば、百年後とかにすごい額で売れるかもしれない」と言いながらサインをしていました。冗談半分の言葉だとは思いますが、これも、先ほどの市場価値の話につながるのですね。自分はもうおそらく生きていない未来で、当たり前に使っていた物や友人に書いた手紙などに、素晴らしい価格がついているなんて知ったら、昔の著名人たちはどう思うのでしょう。