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限りなく広がる旅への憧れ

もし自由になる時間とお金が山ほどあるのであれば、気の向くままに旅をしたいというささやかな願望があります。知らない国を訪れて食べたことのなり料理に舌鼓を打ち、文化に触れることで、自分の価値観がどんどん研ぎ澄まされてゆくのではないかと思うからです。もちろん日本にいたってこうした経験をすることはできますが、他国へ出向くことで改めて発見することは多々あるのではないかと感じます。こうした経験が、いつしか私自身の生きる力にもなるのではないかと思うし、何よりも知らないことを知ることはとってもワクワクするものです。そんな楽しい気持ちを持ちながら生きてゆけたらどんなに素敵だろうと思っております。
こうしたことが頭をよぎる時、今まで様々な旅についてのエッセイを読んできたことに気付かされます。どの作品も自由に楽しむことが丁寧に書かれていて、著者が赴くままに行動しながら行く先々で五感をフル活用して体験した事達はどれも魅力溢れるもので、「世界はなんて広くて限りないものなのだろう」と胸に響くのでした。
私の中で最も心に残っている随筆は、今から何十年も前に世界各地を訪れた歴史小説家のエッセイです。そこには肌と舌で味わった異国の日常が記されており、その土地にしっかりと馴染んでいる姿が印象的でした。そしてどんなところに身を置いても、実直な視点で物事を見ることやおごりや色眼鏡をかけずに生活に馴染むことの大切さを知りました。この書籍を読んだことは旅への憧れと共に、今目の前にあることに対しても心から楽しんで取り組む姿勢を学んだのでした。