Monthly Archives: 11月 2019

完成品に、大感謝

いつだったか、大好きな作家さんがSNSで「修正作業中で、同じ文章ばっかり見ているので、とても疲れてきた」というようなことを言っておられました。私達読者は日頃、本になった完成原稿しか見ませんから、最終段階までに、何度修正が入るのかわかりません。しかしさすがに、一発ですべてが決まり、問題なく完成するということはないでしょう。きっと、関わるみなさんは大変だと思います。でも、皆さんがそうやって頑張ってくださるから、素敵な作品を読むことができると思うと、とてもありがたいです。
このように、成功に対して水面下の作業が多いのは、書籍の執筆だけではありませんよね。一枚のシングルCDを聞くのには、二十分もかかりませんが、曲を作って録音して……としている間は当然、二十分ではおさまりません。でも、歌手の方々はそうやって、ひとつの完成物を作るのです。そう考えると、本当に作品は無下には扱えませんね。
自室の書棚にしまったまま、長らく読んでいない本も、たまには読み返さなければいけない気持ちになってきました。かつてのお気に入りで内容も覚えているから、とりあえずしまっておけばいいや、ではなく、新たな発見を求めて、ページをめくってみようと思います。

成長を見守る距離に立つ

先日、小さな子供がいる友人が、フォトブックを作ったと見せてくれました。写真屋さんにお願いしたのだそうですが、今はこんなに素敵なオリジナルができるのですね。その中には確かに、仲良し家族の日常がつまっていました。息子さんはまだ三歳。こんなにも素敵な笑顔を見せてくれるのは、相手がお母さんだからでしょう。
私はクリスマスに、その子に三回、絵本を贈っています。はい、毎年ということです。家が近所でよく会うので、まるで親戚の子のような距離感なのですよね。この前のクリスマス、その子は「ありがとう」と言って、私を描いたのだという絵をくれました。とっても嬉しかったので、それをコピーして、文庫本のブックカバーにしましたよ。親戚の距離どころではないですね。作ってから思いました。
そんなあの子も、あと何年かして小学校に通うようになれば、私を遊んでくれる機会は減ってしまうでしょう。でも、ママの友達といるよりは、同世代のお友達といるほうがぜったいいいはず。そんな『近所のおばちゃん離れ』を寂しいと思いつつも、早く立派に成長してほしいと感じています。ただその頃になっても、クリスマスに本を贈ることは続けていきたいな。せめて、思春期になるまでは。