完成品に、大感謝

いつだったか、大好きな作家さんがSNSで「修正作業中で、同じ文章ばっかり見ているので、とても疲れてきた」というようなことを言っておられました。私達読者は日頃、本になった完成原稿しか見ませんから、最終段階までに、何度修正が入るのかわかりません。しかしさすがに、一発ですべてが決まり、問題なく完成するということはないでしょう。きっと、関わるみなさんは大変だと思います。でも、皆さんがそうやって頑張ってくださるから、素敵な作品を読むことができると思うと、とてもありがたいです。
このように、成功に対して水面下の作業が多いのは、書籍の執筆だけではありませんよね。一枚のシングルCDを聞くのには、二十分もかかりませんが、曲を作って録音して……としている間は当然、二十分ではおさまりません。でも、歌手の方々はそうやって、ひとつの完成物を作るのです。そう考えると、本当に作品は無下には扱えませんね。
自室の書棚にしまったまま、長らく読んでいない本も、たまには読み返さなければいけない気持ちになってきました。かつてのお気に入りで内容も覚えているから、とりあえずしまっておけばいいや、ではなく、新たな発見を求めて、ページをめくってみようと思います。

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