Category Archives: 向こう側

表現の仕方で面白さは変わる?

「この人の表現の仕方が好き」とか「この人の言葉が好き」って感覚ありませんか?
私の好きな作家さんでそういう方がいます。なんかこの人の書く文章好きだなぁっていうの。心地よくてすーっと情景は目に浮かぶようなそんな感じです。
しれでふと思ったのですが、言葉を巧みに操るこういう方々が、私が考えるような陳腐なストーリーでもその持ち前の話術で読み応えある素敵な本に変えてしまうこともできるのでしょうか?やっぱり中身そのものが面白くないと難しいのかな?でも、まだストーリーもよく分からない冒頭の1,2フレーズでぐっと惹き込まれる作品ってありますよね。私のなんでもない話だってユーモアに溢れた人を惹きつけるお話になるのかなって思いました。
これを書いていて思いましたが翻訳家の方々もすごいですよね。異国の言語を作者の伝えたいことをその国の人に伝わりやすいように訳していくんですもの。かの有名な夏目漱石の「月がきれいですね」を思い出しました。
「きれいだ」と言う表現1つも「ガラス玉のようにきれいだ」と「花のようにきれいだ」では全然ニュアンスが違ってきますよね。言葉ってすごく面白いし、表現する力をもっと向上させていきたいなと思いました。

SNSでの出会い

先日SNSでフォローしているある方がエッセイ本を出されているのを知りました。
その人の発言がとても痛快で面白くフォローさせてもらっていたのできっとエッセイ本もこの人節炸裂で読み応えあるのだろうな、と即刻購入を決意!今回はオンラインで購入したので届くのが楽しみです♪
私はやっぱり本が好きなので短い投稿された文章では無く、1冊の本でしっかりその人の文章を読んで、少しでもその人の思考を知れるのはやっぱり嬉しいし楽しいです。
あと今まではその方の投稿を読むだけでしたが、読了後は軽い挨拶と感想を送ってみようかな、なんて考えてみたり。ファンレターをしっかり書くよりライトな気持ちで送れそうです。楽しみが広がりますね。
最近は本当にSNSでどんどんいろんな情報を得ることができます。きっとSNSでこの方のことを知ることなくたまたま本屋さんで目にしても買うことはなかったかもしれません。
現代の闇なんて言われることもあるSNSですが、こうやって出会えなかったものと出会えたり、新しい発見があるのは嬉しいです。もちろんちゃんと節度を守って、夢中になり過ぎには注意ですけどね!これからもいろんな情報を得て、新しいものと出会っていきたいと思います。
とにかく今はエッセイ本が待ち遠しい!(笑)

芸術都市にある劇場のブックコーナー

数年前に建てられて以来、様々な公演がおこなわれている芸術劇場に行ってきました。昔からこの劇場がある都市では芸術にとても力を入れているようです。街ぐるみで開催されるジャズ祭、4年に一度おこなわれる現代アートの祭典など、興味深いイベントには積極的に足を運ぶようにしてきました。芸術都市とも言える場所に建てられた劇場では、芝居やコンサートが毎週末のようにお開催されています。また公演内容も新人気鋭の若手舞台監督が手掛けるお芝居や現代音楽を演奏するミュージシャン達のステージまで幅広いラインナップになっていることも魅力的だと感じています。
この日訪れたのは、コンサートを鑑賞するためでした。終演後エレベーターを降りながら出口に向かっていたらところ、とても興味深いコーナーを見つけたのでした。そこには劇場で今後おこなわれる企画にまつわるものや出演する方々の書籍が置かれていました。古典芸能や女優の手記についての本、舞踏を生業にするダンサーが手掛けた作品など、普段あまり手に取ることのない書籍達でした。設置された椅子に座り、棚に置かれた本をくまなくチェックしていたら、以前から大ファンである女優の半生を綴った本を見つけたのでした。「こんな書籍が発売されていたとは」と思い、帰宅後インターネットで購入したことは言うまでもありません。また公演時に頂いたチラシの中に今は亡き昭和の歌手が手掛けた楽曲を演奏するイベントがあり、出演者にあの女優さんの名前が書かれていたのでした。演じることはもちろんのこと、歌声も私の心に強く刻まれているため、このコンサートには足を運ばねばと心に決めたのでした。

限りなく広がる旅への憧れ

もし自由になる時間とお金が山ほどあるのであれば、気の向くままに旅をしたいというささやかな願望があります。知らない国を訪れて食べたことのなり料理に舌鼓を打ち、文化に触れることで、自分の価値観がどんどん研ぎ澄まされてゆくのではないかと思うからです。もちろん日本にいたってこうした経験をすることはできますが、他国へ出向くことで改めて発見することは多々あるのではないかと感じます。こうした経験が、いつしか私自身の生きる力にもなるのではないかと思うし、何よりも知らないことを知ることはとってもワクワクするものです。そんな楽しい気持ちを持ちながら生きてゆけたらどんなに素敵だろうと思っております。
こうしたことが頭をよぎる時、今まで様々な旅についてのエッセイを読んできたことに気付かされます。どの作品も自由に楽しむことが丁寧に書かれていて、著者が赴くままに行動しながら行く先々で五感をフル活用して体験した事達はどれも魅力溢れるもので、「世界はなんて広くて限りないものなのだろう」と胸に響くのでした。
私の中で最も心に残っている随筆は、今から何十年も前に世界各地を訪れた歴史小説家のエッセイです。そこには肌と舌で味わった異国の日常が記されており、その土地にしっかりと馴染んでいる姿が印象的でした。そしてどんなところに身を置いても、実直な視点で物事を見ることやおごりや色眼鏡をかけずに生活に馴染むことの大切さを知りました。この書籍を読んだことは旅への憧れと共に、今目の前にあることに対しても心から楽しんで取り組む姿勢を学んだのでした。

目的なく訪れた本屋で購入したエッセイ

ぶらり立ち寄った本屋さんで、新刊チェックをしてみました。ここ最近発売された本をチェックすることは、私のとても貴重な時間です。「あの作家がこんな小説を書いている」とビックリしたり、好きな作家が手掛けたエッセイを見つけたりと、目的なく入った書店では意外な発見があるものです。こうした思ってもみなかった作品に出会うことは、暮らしの中で非常に貴重なものになりつつあります。なぜならばそこから未知なる世界が開けてゆくことにも繋がるし、それは趣味を極める大切な方法だと感じるからです。先日訪れた書店では、以前読んだ時に感銘を受けた小説を執筆した女性作家のエッセイを見つけることができました。それは優しくも力強さと生命力を秘めたもので、完読した後に「この小説を読むことができて本当によかった」と思い、忘れられない貴重な経験として心に刻まれたのでした。そのことが本棚の前で頭をよぎり、エッセイを購入しました。この書籍は旅や日常の暮らしについてのもので、著者が手掛ける物語達をより一層深く知ることにも繋がるのではないかと感じています。またあの心打たれた小説に紐づくエピソードを知ることができるのではないかと思い、ページを開くことが待ち遠しいです。

アッパーな小説は朝の憂鬱を吹き飛ばす

満員電車はストレスフルです。ギュウギュウにひしめき合い、人との感覚も取れずにいつの間にか片足が宙に浮いてしまうことも少なくありません。踏ん張ろうにも限界を感じ、半ば諦めモードになることも多々あります。しかしながら過度のストレスを抱えて過ごすのは、精神的にもきついものです。私はそんな辛さを回避すべく、満員電車対策法を練るようにしています。なるべく空いていそうな時間帯に電車に乗れるように早めに家を出て目的地にあるコーヒーショップで時間を潰すという行動を取ってみたり、空いている車両に乗るようにしてみたりと様々です。そしてこの二つの作戦を決行する時には、決まって本を鞄に忍ばせるようにしております。もし本を開くことが出来るのであれば、今いる場所から違う次元へトリップすることが出来るからです。また喫茶店でコーヒーを飲みながら朝から本を読むというのは優雅なもので、いい一日を過ごすことにも繋がります。ちなみにこうした時に読む作品はアッパーなものが多く、ストレスを貯めた心を解放するような物語を手にすることにしています。またユーモラスで心から笑うことが出来る作品を一日の始めに読む事は、暮らしのビタミン剤になるものです。兎にも角にも、心にあるウップンは溜めずに効果的な方法で吐き出すことがとても大切です。ストレスを回避する方法は人それぞれの思考により異なるものなので「私にとってはこれが最適」というものを探すことが、自らも楽しくアッパーに生きるための一歩だと思うのです。

素敵なものがぎっしり詰まったセレクトショップのような映画館

都会の片隅にひっそりと佇む映画館に行ってきました。ここではシネコンでは観ることのできない作品が上映されており、独自の視点で選んでいるところにとても好感が持てます。また建物の中にはカフェも併設されており、オーガニックの野菜を使った料理や中東のレシピを味わうことが出来るのも嬉しい限りです。今まで何度か訪れたことはあったのですが、この日初めて2階にあるお部屋で映画を鑑賞したのでした。この部屋はまるで友達のおうちに遊びに来たかのような錯覚におちいる程、ゆったりと過ごすことができる空間でした。赤いクッション生地や背もたれが柔らかくて座り心地がいい椅子が並んでおり、壁には本やDVDなどが置かれていました。棚に並ぶ作品は名前だけは知っていてもまだ読んだことも観たこともないものばかりで、これからの芸術鑑賞に大いに役立つ情報が盛りだくさんでした。そしてグッズ売り場はまるでセレクトショップのようで、パンフレットだけではなく雑貨なども売られていて、どれも可愛らしくセンスがよいものばかりでした。なかでもカフェで提供しているような世界のお料理について書かれたレシピ本は私の心を鷲掴みにしたのでした。その書籍には様々な豆料理が載っていてどれもヘルシーで体に良さそうなものばかりだったからです。映画はもちろんのこと、書籍のラインナップにも心奪われた夢のような空間で過ごすことができたことは、私にとって素敵な時間でした。

ファッションのお手本を胸に楽しむおしゃれ

ファッションのお手本にしている女性小説家がいます。今はこの世にいない方ですが、生前の写真を見るといつも仕立てのよい上品なお洋服を着ていることを伺いしることができます。10代の初頭から縫物をするようになり、自分で洋服を作っていた時期もあったようです。手仕事にこだわりがあったようで、作家としてデビューした後はオーダーメイドのお店でワンピースやコートを仕立てて頂いていたこともありました。その当時のファッションは、粋でモダンな佇まいが本当に素敵だったのです。
私はこの作家のおしゃれについて書かれた本でエレガントな着こなし方を学びました。そのため書籍を読んでからは、買い物に行ってもいつも作家の着こなし方を頭に置きながらショッピングを楽しむようになったのでした。こうしたこだわりを持っているうちに、流行りのコーディネートに身を包むことも楽しいけれど、自分らしさを持った大人なファッションの楽しみ方があることに気付かされるようになりました。
これから年を重ねてゆく中で、もっと貪欲にモダンと品を追い求めてゆきたいと心に決めております。人は見かけではありませんが、視線に飛び込んでくる姿で印象が決まるとも言われています。コーディネートに磨きをかけながらも、それに見合った人格であることも大切なことだということを頭に入れつつ、日々おしゃれを楽しんでゆこうと思うのでした。

好きを貫くことは大切

モチベーションを上げるための一つに「好きなものに囲まれた生活をすること」があると何かの著書で読んだことがあります。それはお部屋の中のインテリアについても言えることのようです。自分の嗜好に合った色やグッズを施すことは、気持ちがグンと上がるからです。そんなことを考えている時、決まってある作品が頭に浮かんでくるのです。それは小説が原作となった映画です。いつも独自の感性を持つロリータファッションを着ている女の子のお部屋は、まさにお姫様な世界に包まれております。そしてマイワールド全開なお部屋で、趣味である刺繍に没頭しているのです。お洋服にちょっと彼女の刺繍が入るだけで、一味も二味も違うセンスになるのは、恐らく才能なのでしょう。そんな愛する刺繍への気持ちがいつしか身を結び、彼女が日頃から着ているブランドでスタッフとして働くようになり、この物語はエンディングを向かえるのです。現代の物語ですがどこか中世ヨーロッパの香りがするポップでキッシュなこの作品に私はいい刺激を受けているようで、時折この映画を観賞することにしています。何度観ても「可愛い」という言葉で心が埋め尽くされて、幸せな気分になります。そして本当に愛している物達に囲まれていると、この映画のようにいつしか自分のやりたいことも手に入るのではないかと感じるようになりました。生きていくということは、好きなことだけをやってゆくわけにはいきませんが、ちょっとわがままを言ってもいいのではないかと思います。本当に好きなことを貫いてゆけば、その先に広がる世界は素敵なものになると感じるからです。

ホラー映画よりも怖い女の闇を描いた作品

女性の心理はとても複雑です。それは他者に対しても伺い知ることができるし私自身についても言えることです。ネガティブな気持ちにさいなまれた時、心の中を客観視してみると「整理できないことがこんがらがっていてどうしようもできない」と感じることを幾度か経験してきました。それはまるで結び目を解くことができない紐のようで、誰しもこんなに悩むことがあるのだろうかと感じたものです。こうした経験もあり女性の心理を描いた小説を読む事がけっこう好きだったりもします。そこには心の奥底に潜む闇が浮き彫りにされるものが多く、共感することもたくさんあると同時に、深い闇の怖さを改めて考えさせられるものです。
先日小説が原作となった映像作品を観ました。この作品には「女の執念」が根深く描かれていました。様々なライフスタイルを持つ女性達が登場し、ある事件をきっかけに一本の線として関係が結び付いてゆきます。その過程に起こる「嫉妬」や「執着」はとても恐ろしいもので、まるでホラーでした。自分が属するコミュニティの中で優位に立ちたいと思う者、生活に疲れていることを隠し華やかに振る舞う者、恩を買いその人のために尽くし過ぎる人など、そこには必要以上に人や事柄に執着することの恐ろしさが描かれていたのでした。そしてプライドを守るがあまりに自分を見失ってしまうことがあることを知りました。
社会に生きる以上、周囲の人達の影響を受けながら生きることは当たり前のことだと思います。しかしながら影響を受けすぎてしまうことは、個々のアイデンティティを崩壊させることに繋がると悟りました。自分を見失う程に何かに固執することの怖さをこの作品から突き付けられたことは、ネガティブシンキングにさいなまれないための忠告だと感じたのでした。