芸術の域に到達した絵本

先日出掛けた帰り、ふらりと訪れた古書店で、飛び出す絵本を見かけました。小さな子供が遊ぶようなタイプではなく、もはやそれ自体が芸術と言っても過言ではない、非常に緻密な造りのものです。部品がとても細かいので、たぶんちょっと変な方向から力を込めたら、くしゃりと潰れてしまうでしょう。
ぜひ我が家に飾りたいと思ったのですが、これはガラスケースに入れないといけないタイプだとすぐわかりました。だってページを開いたままにして、綺麗な絵の上に埃が溜まってしまったら、もったいないでしょう。そんなケースは我が家になく、設置する場所もないので、今回は泣く泣く諦めました。お財布の中身がちょっと心もとなかった、というのも理由のひとつなのですけれどね。
しかしあのような精緻な品が、まさか機械で作られているとは思えません。ページの印刷まではそうしたとしても、組み立ては全部手作業でしょうか。そうだとしたら、あの価格も納得できます。いえ、これでも安いくらいかもしれません。……そう考えると、やっぱりあの絵本が欲しくなってきました。なにせ古書なので、現物限り。まだお店に残っているでしょうか。ちょっと時間を見つけて、早々に行ってみようと思います。

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