趣味は命ではなく、心の糧となる

以前友人が、長く集めていた趣味のグッズを売りました。整理したかったのではなく、純粋にお金が欲しかったと言っていましたね。新しく欲しいものがあるからではありません。生活のためです。働いているけれど、ひとりくらしでかかるお金も多くて、どうしてもとっておけなかった、と言っていました。しかしその後彼は一生懸命仕事をして、無事、手放した品をまた集めることができたのですよ。
これを「また買うくらいなら売らなければいいのに」と思う方もいるでしょう。でも私は、彼の気持ちがよくわかります。だってたとえばCD一枚のお金を出せば、安いお米を買うこともできるのですよ。ただ生きるだけならば、人生に趣味はなくともいいわけです。でもそれでは張り合いも楽しみもないから、皆は音楽を聞き、映画を見て、スポーツに夢中になるのでしょう。もちろん、その他いろいろありますけれどもね。
そんな状況を望む人はなくとも、日々大変なことは起こります。だから私は友人が生活のために決断したことは見事だと思いますし、再び彼が望む生活水準に達し、また同じ趣味を始めたことを尊敬します。今後のことは誰にもわかりませんが、彼のように前向きに力強く生きていきたいものです。

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