偶然が導く未来の先に

好きな人が、自分の興味のあることについて、熱弁を振るっているのを聞くのが好きです。それは時として、私にはまるで縁のない世界のものなので、そうなると、その人が言っていることの半分も理解できない時もあります。長々と話を聞いて、たったひとつの単語しか覚えていなかった、なんてこともありました。
ただ、私はそれでいいと思うのです。知らない言葉は聞いてすぐに忘れてしまうかもしれないけれど、何度も聞けば、記憶の片隅には残って、いつか別の人から同じことを聞いた時に、思いだしたりもします。それで興味を持って調べれば、私の知識になりますし、また忘れてしまっても、いつかは関心を抱くのかもしれないでしょう。学ぼうと思って無理をして情報を詰め込むよりは、このような緩い感じの方が、最終的には身につくのではないでしょうか。
ただ、これは恐ろしく時間がかかりますし、自分でも、世界がどんな風に広がっていくかわからないという部分もあります。なにせ偶然狙いですからね。ただ、人生は誰しも先が見えない中を進んでいるのだからと考えれば、これほど面白いこと冒険はありません。遠い将来、自分の立つ場所はどこなのか、きっと素敵なところにいることを想像しつつ、頑張ります。

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